町指定

彫刻

41 木古庭本圓寺 木造大黒天

きこばほんえんじ もくぞうだいこくてん

41 木古庭本圓寺 木造大黒天
材質
欅材・素木・彩色なし
像高
42.5cm(俵を含む)
全高
54.5cm(槌を含む)
横幅
34.0cm
奥行
35.0cm

*大黒天像底面墨書によれば、昭和30年に福槌を遣り直している。その他は原形のままで破損はない。

大黒天は梵名を摩訶迦羅[まかから]といい、大自在天の変形とされている。伊舎那天[いしゃなてん]の眷属[けんぞく]として軍神でもある。にこにこ笑いながら福槌を振っている福徳の神であるから、施福施財の善神として商売繁昌の守り神で、七福神の中に入れてあり、恵比須神と一対で敬信されている。大黒天円満陀羅尼経[だらにきょう]に説く大黒天は、次のように説明されている。
本円寺大黒天像の作者年代についてであるが、無銘であるから作者はもちろんわからないが、像の底面墨書に、「開眼法師曰眞」として花押があるところから、曰眞上人の時代に造像されたものと判断できる。
曰眞上人はこの寺の第21世であるが、在世が不明である。しかし次の第22世日逢上人の歿年が享保13年(1728年)で、今から247年前になる。従ってこの大黒天像は江戸時代前期の作といえる。
この大黒天は昔から人々の信仰が篤く、本堂火災の折に罹災せず、幸運の神であるから堀口長徳寺の毘沙門天像とともに、葉山の二福神として貴重な文化財である。
顔・形および大きさといい、作風はいたって優れている。

分類/区分 町指定文化財第28号 有形文化財 彫刻
所在地 木古庭1662
所有者等 本圓寺
指定年月日 昭和 50年 3月 8日
員数 1基
年代 江戸時代前期